(参加者)
市の方が、環境基本計画を何のためにつくりたいと思ったのかということと、コンサルタントの方もいろいろなところでつくられていると思いますので、考えを聞かせていただけると参考になると思います。
(事務局)
行政計画であることが一つあると思います。国の環境基本法に基づいて環境基本計画、環境基本条例をつくっていくわけですが、市レベルになると、より市民生活に密着した計画をつくることになります。この場合、きれいな計画ができても、一人ひとり動かないと何もならないのですから、市、市民、事業者が利害、利潤、経済を踏まえた上で、お互いが何をどうすると生活しやすい日進市ができるかを考える計画として、市民主体で考えていただく。もちろん職員も協力して、実行性を上げていこうと考えています。
トップダウンに従う人は3割だと思います。後の7割はなかなか従っていただけないとことが一つあると思います。トップダウンでもあり、ボトムアップでもあるという方が2割いれば、従う人は5割です。そこで、残りの5割の人をどう動かしていくのかはお互いが考えることだと思います。
この場に集まった方が、どなたにどれだけの情報を伝えたかによって、環境基本計画が成功するかどうかが決まってくるのではないかと思います。一人の方が100%知識を得るよりも、100人の方が1%知識を得て、それが2%に増えた方が有益だと思っています。いつもこの場に集まっていただく方が、地域に帰ってどれだけ活動ができたかによって、よりよい環境基本計画ができるのではないかと思います。
(コンサルタント)
「市民が市民に説明できる環境基本計画」そういうものができるための環境基本計画づくりだと思っています。
まず、市の担当者と話し合うわけですが、3年ぐらいで部署が変わったりするので、コンサルタントの考えがそのまま反映されたり、文章もコンサルタントがつくったままという計画がほとんどです。そういったものは、コンサルタントからすれば、職務上の経験をいかしてつくっているもの、いわゆる、専門性をいかしてつくっています。
環境基本計画には何本も関わってきていますので、こうすべきだ、ああすべきだという気持ちはたくさんあります。でもそういうことは私一人でつくるのではなくて、私自身の経験をいかしながら皆さんと一緒につくっていきたいと思っています。
基本的に、コンサルタントは市から委託を受けて、市の方針に従って作業を進めるということになっています。今回、仕事を受けるにあたって、市の考えと業者の考えが一致するかどうかを見極めて選定しています。今回は、市の考えと提案した内容とが合致したため、市民主体で職員は市民がつくっている場に参加できるぐらいの気持ちで取り組んでいく進め方を目指しています。
開発と環境保全の調和ですが、国や県が市の計画に影響力を与えることができる。これが最大の目的だと思います。
(参加者)
私自身、環境をどう捉えたらよいのかまだちょっとわからないのですが、自然環境もあれば文化的なもの社会的なものもあると思います。職員の法の会議に参加しているのは48人いて、まとめ役は「水と緑の課」ということで、自然環境かなと思うのですが、48人にはどういった方が参加されているのでしょうか。
(事務局)
ほとんど全ての部署です。例えば総務課、人事課、教育関係、建設や都市計画など、ほとんどの部署に関わっていて、ある程度仕事を取りまとめていける方々、地位的には課長補佐という立場の方を指名して、38人にお願いしました。また、公募という形で、こちらは若手が多いのですが、合わせて48人になります。
(参加者)
図書館の問題で、数年前、図書館基本計画ができて、それが具体的に新しい図書館をつくるということで議会の中で認められていますが、場所の問題等でうまく進んでいません。今回つくる計画は、職員の方も参加するということで理解は深まるとは思いますが、図書館の方は計画自体があったかどうかも職員自体が知らない方が多かったと思います。
このようなことから、環境基本計画が重要視されるかが心配です。計画だけでなく、規制を設けるための法律を市の中でつくっていかなければならないと思うのですが、法律についての実行性は疑わしいと思うのですが。
(事務局)
議員の皆様も、市民の皆さんが選ばれた方ですので尊重しています。議員の方々も市民の一人ですし、責任を負う立場として議会を運営していますから、そちらの方に計画を提案したいと思っています。
実行性の問題については、環境基本計画の将来あるべき姿を示している部分と、やれることを示している部分があるのではないかと思います。近未来にできることと、遠い未来にこうなってほしいことがあると思います。
図書館の問題に関しては一つの視点に絞っていっていますので、当然議会を通さなければいけないことがわかります。ですから、議員がベクトルとして皆さんと同じ方向を向いてれば通ったでしょうし、それは違う方向を向いていたので通らなかっただけという考え方で私はいます。この会を拝見して、皆さんと市の職員の考え方は間違いなく違うと思います。今やっていることは、きっともっとドロドロした話になってくるのではないかと思います。
(参加者)
私は宇宙飛行士の毛利さんが「地球の緑は、今からみんなでがんばれば守れる」と言われたのに感激しまして、私の使命は地球の緑を守ることだと感じています。多様性を認めあうという言葉はきれいだと思うのですが、この会では、この場に集まった人の意見を聞きあうだけで、皆が本当に地球の緑を守るのは自分だという実感がないように思います。もっと、日進市民全員が緑を守るという意識を持てるように、市長さんが呼びかけたりしてほしいと思うのですが。
(事務局)
職員の方では、持続可能な開発で意見が一致しました。地球の緑を守るという大きなテーマで、方法としては様々なものがあると思うのですが、そういう意味での多様性を認め合うことは、大切だと思います。この会では、具体的にどんなことができるかを考える場だと思います。実際、環境基本計画もつくりっ放しではなくて、実行していく覚悟があるかどうかが市民一人ひとりに問われてくると思います。
(参加者)
市が行ったアンケート結果を見まして、自分が知らなかったことがたくさんあるなと感じました。また、これからこんなことをやる必要があると感じました。ですから、今度アンケートを行うにあたって、市民の意識が向上するようなアンケート、そしてコミュニティに私たちも参加しなければいけないと思うようなアンケートをつくりたいと思いました。
議員についてですが、小数の人たちが議員を動かそうとしてもとても無理なので、できるだけたくさんの人たちからアンケートを取って、環境に関心を持つ方を増やしていけたらと思います。また、そういう方を巻き込めるような形づくりをこの場でできるといいなと思います。