■ ファシリテーターからの説明の要旨
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前回のふりかえりと今回のねらいについて |
● 前回のふりかえり
前回は「相互理解のためのコミュニケーションと合意形成」と題し、「コミュニケーションはなぜ必要か」、「コミュニケーションにはどんな要素があるか」について、「考える」、「伝える」、「聴く」という3つの要素がコミュニケーションを行うために重要であることを確認しました。
こうした「考える」、「伝える」、「聴く」という3つの要素でコミュニケーションは成り立っていますが、効果的なコミュニケーションをしていこうと思うのであれば、この3つの要素を身につけ、そのスキル(技術)を向上させていくことで、コミュニケーション能力というのは誰でもが向上させることのできる力であることを確認しました。
● 今回のねらい
今回は「『対立』から学ぶ、対立の定義と対立の扱い方」と題しました。
コミュニケーションをうまくとろうと思っても、一人ひとり違いますし、多様な考えを持っているわけですから、対立が起こるのは当然のことです。意見が合わなかったり、食い違ったり、衝突してしまうことは当然のことですが、そのときにその対立をどう解決すればよいのか、まず今回は「対立を定義する」、「対立の種類を分けてみる」、「対立の原因は何か考えてみる」ことで、対立を扱いやすくしてみます。
それではまず、どうして「参加のためのコミュニケーショントレーニング」というワークショップを3回設定したのかということをもう一度確認したいと思います。
どんなにこちら側がコミュニケーションをとりたいと思っていても、相手にその気がなかったり、相手といろいろな場面で意見が食い違って衝突することは、日常生活の中でたくさんあります。
日本の学校教育の中では、「対立はよくない」、「なるべく喧嘩しないで仲よくしなさい」と教えられてきたと思いますが、本来、「対立は悪いものではない」というように皆さんの考え方を変えたいと思います。
このところ「コンフリクト(対立)研究」というのが盛んになっています。
今まで日本では、「対立は避けるもの」、「なるべくみんなで仲良く、対立しないようにする」ことがよしとされてきました。そうではなく、「対立」を通して相互理解が深まったり、「対立」を通して他との違いを発見したりといった、合意形成をしていくプロセスになるものです。そうではなく、避けることなく「対立」したときにどう扱うのか、どう解決していくのかということの方がもっと重要なので、「対立」を受け入れていきましょうというのが、「コンフリクト(対立)研究」の前提です。
アメリカの企業では、企業研修などで盛んに行われています。または、学校の中でもイジメや喧嘩を避けるのではなく、その場に出くわしたときにそれをどう扱っていけばよいのかを一人ひとり学んでいくことが重要です。
今回と次回は、それを中心にして「どう扱えばよいのか」、「対立をどう建設的に解決することができるのか」を、具体的なスキル(技術)として皆さんと一緒に考え、身につけていけたらと思います。
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