今日のワークショップについて(まとめ)

● 人間コピー機 〜 グループ対抗記憶力ゲーム 〜
皆さんが描かれたものは、生態系、食物連鎖、物質循環といわれる絵ですが、植物、食べ物たけではなくて水も空気、酸素や二酸化炭素の供給も循環の中で完結していれば持続は可能だという絵です。第4回で「持続可能性」についてのワークショップを行いましたが、その中で、環境がずっと続いていくための一番のポイントは、循環が完結していることが大事だということを皆さんと考えました。つまり、需要と供給のバランスが取れていれば持続は可能だということです。
「自然界にごみなし」という言葉を先回お伝えしましたが、自然界というのはその絶妙なバランスの中で完結されているのでごみというものが出てきません。次の命の基になっていくためごみは出てきませんが、私たちの生活の循環を考えた時、人間の活動は循環が完結しているのだろうか考えたいと思います。ここでは、自然界の循環を途切れさせているものにはどんなことがあるだろうかということを少し考えてください。

何が循環を途切れさせているのだろうかみんなで考えた結果、様々なものが出てきました。これが循環を途切れさせている原因になっており、ある意味こうしたものが環境問題の基になっているということです。自然界と人間の活動が接するところで問題は起きるのですが、循環を乱すような接し方をしている場合に問題が起きてくるということを確認しました。こうした「循環が完結していればうまく回っていく」という視点を持って、午後は地域を見てきてもらいたいと思います。


● 「20XX年!宇宙船地球号の旅
自然資源、社会施設、みんなが利用するような場所・建物、商店、公民館、学校などどういったものがあるのか。また、それらを利用する人はどんな人たちなのかといった視点で、地域を見てきてください。
そして物質的なこと以外の豊かさの指標は何かを考えながら見てきてください。まずは個人個人で「心配りができていると思う様子」、「見ていて楽しくなるもの」、「喜びを与えてくれるもの」、「優しさを感じるもの」などを探しながら地域を見てきてください。
最終的に、グループでその地域がよく理解できるような地図をつくってください。

4つの地域に出かけていっていただきましたが、意外と行ったことのなかった場所、思っているのとは違っていた場所があったと思います。また、地元の人に聞いてみると、自分たちが思っているのとは違った、同じことを考えていたなどいろいろあったと思います。
当然のことながら、私たちが3年後につくろうとしている環境基本計画は、日進に住んでいるいろいろな人たちに関わってくる問題です。自分が住んでいる土地、自分が知っている場所、関心のある場所だけではなく、全地域に関わる環境基本計画をつくるということをもう一度確認したいと思います。
それから私個人としては、道路を1本通すことはいろいろな変化をもたらすのだと思いました。いろいろなことを考えて、先のことも予想してから計画を立てていかないと、つくった後では壊すことはなかなか難しいので、つくる前にどんな影響があるかということを実際に目で見るなどして確認する必要があると思いました。

地域の中には高齢者、子ども、障害者、外国人などいろいろな人が住んでいます。当然のことながら地域だけではなく、そこに住む人々にも環境基本計画が影響してくるとするならば、この会議の場にいる人だけではなく、この場にいない人の声をどう吸い上げ、どう反映させていくのかも私たちの課題です。
これからは、そうした人たちは何を考えているのかについても一緒に考えていきたいと思います。

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