第6回「参加のためのコミュニケーション
トレーニング 2」


〜 「対立」から学ぶ、対立の定義と対立の扱い方 〜

と き:平成14年1月25日(金)9:00〜12:00
ところ:市役所 南庁舎
参加者数:26人、事務局2人、コンサル2人

ねらい
● 対立自体が悪いのではなく、対立の扱い方が重要であることの理解。
● 対立の当事者がどちらも解決に向けて動き出そうとしない場合激化し、激化が進めばそれに比例して解決が困難になる。
何が対立を激化させるのかを認識し、共有する。
● 対立を解決するためには、対立を分類し原因を明確にすることが重要で
あることの理解。
プログラムの流れ
(1)前回のふりかえりと今回のねらい
ファシリテーターの山中から、前回のふりかえりと今回のねらいについて説明しました。

<前回のふりかえり>
○ 「コミュニケーションはなぜ必要か」、「コミュニケーションにはどんな要素があるか」について、「考える」、「伝える」、「聴く」という3つの要素が重要であることを確認しました。

<今回のねらい>
○ どうやって「対立」と向き合えばよいのか、「対立」を定義し、特徴を理解し、分類などを行って、どんな解決方法があるかを論理的に学び、自分たちで解決して行く方法を学びます。
(2)「対立」とは何か? 〜「対立」を分類しよう!〜
ファシリテーターの山中より、「対立の定義(当日配付資料)」について説明を行いました。
その後、グループごとで「自分が思い浮かぶ対立にはどんなものがあるか」を模造紙に書き出し、整理し、発表し、全体で共有しました。

<対立の定義 1>
@ 2人またはそれ以上の人間の間で起こる口論又は意見の不一致のこと。
A どちらか片方が不愉快であると感じた場合も対立であること。

<進め方>
@ グループに分かれ、自分が思い浮かぶ対立にはどんなものがあるか、「自分が出くわしたことのある対立の場面」、「直接関係のない自分の周りで見聞きをした対立の場面」などを、思いつくだけ模造紙に書き出しました。
A 「対立」を種類ごとにカードに書き出し、模造紙の上で分類しました。分類方法はグループ内で話し合って決めました。
B 分類ごとのキーワードを書き出して整理し、まとめたものを発表し、全体で共有しました。

模造紙に書き出す様子 発表の様子

 「対立とは何か? 対立を分類しよう!」のまとめ

<まとめ>
● 対立は悪くない。どう解決していくのかが重要であって、避ける必要はない。
● どちらか一方が対立だと思えば、対立は成立する。
● 対立は分類できる。対立を解決しやすくするため(場所、内容、原因など)。
(3)「対立は激化する!」 〜 ロールプレイでやってみよう!〜
各グループに分かれ、「対立」についての寸劇をつくり、発表しました。
その後、各グループの寸劇について「対立を解決させない理由」、「激化させる理由」を模造紙に書き出し、発表し、全体で共有しました。

<対立の定義 2>
@ 対立はどちらか一方が解決しようと思わない限り激化する。

<ポイント>
@ 「対立の特徴」には、次に挙げたようなものがあります。
・自己中心的で、相手のことを考えていない
・相手に対する感謝や思いやりがない
・リーダーシップを取る人がいない
・計画的ではない
・自分の権利を主張する
・無責任
・相手に信頼を持っていない
・きつい言い方
・歩み寄る姿勢がない
A 対立は解決しようと思わない限り、激化します。
B 激化するのと同時に感情も高ぶるため、解決が難しくなります。
C 対立には激化させる行動パターンがあります(売り言葉に買い言葉)。

<進め方>
@ グループに分かれ、全員で「対立」をテーマにした寸劇のシナリオを考えました。
A 各グループ内で寸劇の役者を決め、3分程度の寸劇を演じました。
B その後、各自で「対立を解決させない理由」、「激化させる理由」を模造紙に書き出し、発表し、全体で共有しました。

寸劇の様子 @ 寸劇の様子 A

<まとめ>
● 対立の激化には感情が伴うため、対立が激化するのと比例して感情も激化する。感情論になるとよけいに解決しにくくなる。
● 対立を激化させるものには、
  言葉:ののしる、中傷する、決めつける、否定する、上げ足を取る、過去の話を持ち出す、「○○のくせに」、「早くしろ!」等
  行動:無視をする、殴る、蹴る、上司のような後ろ盾をつける、相手を見下した態度をとる、自分本意な行動等
  がある。
(4)「対立」の扱い方6通り 〜 あなたはどのタイプ?〜
各自に「対立の場面(6パターン)」を配布し、配布された「対立の場面」のパターンが「対立の6つの扱い方」のどれに当たるかを考えます。

<対立の6つの扱い方>
@ 攻撃する。
A 協働する。
B 妥協する。
C あきらめる。
D 避難または後回しにする。
E 権威に訴える。

<まとめ>
● 自分自身が相手と「どんな関係性を望むのか」ということによって、対立の扱い方の選択肢は決まってくる。

(5)今後の日程及び事務連絡
・第7回の日程:平成14年2月8日(金)9:00〜12:00
・ファシリテーター講座の案内(2月23日、24日の連続講座)
・ふりかえりシートへの記入
以 上

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