■ ファシリテーター・コンサルタントからの説明の要旨

計画の構成・イメージ資料説明(川合より)

 今日の作業のメインテーマである、「ビジョンづくり」について、他ではどういったビジョンをつくっているのかを説明したいと思います。その上で、今日検討する「ビジョン」に役立つ付帯的な説明もしたいと思います。
 これまで、環境基本計画はどう構成されているかを「ビジョン」、「プログラム」、「マネジメント」という3本柱で表してきました。
 「ビジョン」は、今回「こうなったらいいな」という日進の環境や社会のイメージをまずつくり出してみようと思います。ある意味、6分科会のテーマに基づいて、将来的な環境や社会のイメージを言葉で表してみようと思います。
 「プログラム」は、例えば「水の流れている日進がいいな」という目標を掲げた場合、それをどう実現していくかということです。
 「マネジメント」は、そうした「ビジョン」、「プログラム」をどうやって実現させていったらよいのか、「だれが、どのように、いつまでに」といったことを推進体制や進行管理という面から考えていくことです。
 「計画の構成イメージ集」の事例1は、計画の構成に当たるものです。事例2は、「ビジョン」に当たるものです。事例3は、「プログラム」に当たるものです。事例6は、「マネジメント」に当たるものです。
 事例4・5は、施策、推進体制、進行管理をより絞り込んで定義し、「これだけは実現したい」、「これだけは実現すべき」ことを重点化したものです。
 今日は、特に「ビジョン」について説明します。3ページは、環境の要素ごとに「めやす」を設けて、環境の姿をよりわかりやすく表現しているものです。
 7ページは、めざすべき4つの理念と望ましい環境像を掲げています。今回みなさんがつくるものは、この「望ましい環境像」に当たるものです。ここでは、環境像を短歌形式で記述しています。これは、あくまで表現方法として短歌形式で表している事例です。
 8ページは、4つの環境分野ごとに将来の環境の姿というイメージを文章で表しています。
 10ページは、全体の理念を1つ掲げ、その中で分野ごとにイメージと言葉で環境の姿を表現している事例です。
以上、自分たちのまちの環境や社会の姿というものを、表している例を紹介しました。
 今回、ビジョンをつくるということで、「こうした将来の姿」に向かって今後10年間、みんなで一緒に取り組んでいこうという方向性を共有するために、わかりやすくみんなに表現するということが、今回の全体会のミッションだと思います。
 それでは、今現在行っている分科会活動が計画づくりとどう関係しているのかという全体像を説明したいと思います。計画づくり自体については、こうした全体会において事務強側がプログラムを用意し、全体で検討することを進めていきます。それに対して、分科会は、最終的に「重点施策、重点プログラム」を考えていくことをめざして、より具体性のある事業を提案していただきたいと思います。

にっしんこどもプロジェクトとのコラボレーション(原より)

 「にっしんこどもプロジェクト」が今まで何をやってきたかという経過をまずはお話ししたいと思います。そして、子どもたちがこれから何をやろうとしているかを、子どもたち自身からお話ししたいと思います。
 「にっしんこどもプロジェクト」は、「子どもたちも日進に住む一人の市民である」という観点から、子どもたちの視点を土地利用計画や環境基本計画に反映していこうというプロジェクトチームです。
 今年の3月17日に、プレイベントとして、「子どもたちはこんなことをやりたい」、「日進市は子どもたちにこんなことを呼びかけている」ことを広く知ってもらうために、「にっしんのハリーポッター達と賢者の砦」というイベントを開催しました。日進市にある子育てグループの「ハート・ステーション」が中心になり、日進市にあるいろんな宝物、困った点などを子どもたちに楽しみながら発見してもらうことにより、これからの日進市について問題意識を持ってもらいたいという「ねがい」で開催しました。当時、話題になっていた「ハリーポッター」のテイストをたくさん盛り込み、東西南北のコースに分かれて日進市のまちに子どもたちが繰り出し、まち探検を行いました。70人近い参加者が集まったことも、日進市で「こどもプロジェクトが行われているんだな」ということが広く伝わったと思います。
 また、4月7日には、「にっしんのハリーポッター達と賢者の砦・岩崎城編」を行い、歴史的・文化的視点でクイズをしながらスタンプラリー形式で回るイベントを行いました。

 そしていよいよ、土地利用計画に子どもたちの視点・意見を反映しようということで、「にっしんこどもプロジェクト 1stステージ」を開催しました。
 6月29日に「ステップ1」として、子どもたち自身が住んでいる、遊んでいる場所で「日進市のよいところ」を持ち寄り、最後に投票して点数付けをしました。
 7月13日の「ステップ2」では、得点数の高い順に選んだポイントを、子どもたちが実際に訪れました。そして、「本当に日進市は守りたいところがいっぱいあるね」、「改善したいところもあるね」といったことを見つけました。中でも、天白川源流を訪れた際、不法投棄された車がたくさんあり、それを見た子どもたちは「怖い」というイメージを抱いたようでした。そして、それをどうしていけばよいのかを考えてくれたようでした。
 7月29日の「ステップ3」では、今まで子どもたちがまち探検をして見てきたこと、感じたことを4つのグループに分かれて、「日進の未来がこうなっていたらいいな」をコラージュ形式にして表しました。コラージュをつくる中で、子どもたちとたくさん話をして意見を聞いたものを「にっしん物語」としてまとめました。こうした子どもたちの視点、意見が、本当に土地利用計画や環境基本計画に反映されていけばよいなと思っています。

 さらに、8月26日からは「にっしんこどもプロジェクト 2ndステージ」が始まりました。これは、環境基本計画づくりに子どもたちの視点、意見を反映しようという「ねがい」を持って始まりました。
 8月26日の「ステップ1」では、子どもたちが「やりたいこと」、「興味のあること」をテーマにしたプロジェクトチームが3つできました。その中で、「理想のまちジオラマづくり」を行った際、「まちは自分たちでつくっていく」ことを感じてもらいました。さらに、日進市を理想のまちにしていくためには、自分たちは何をやればよいのかということを考えて、プロジェクトチームを発足しました。
 9月14日は「ステップ2」ということで、実際にどんなことをやるのか、どんなことをやりたいのかを、今、子どもたちが話し合って決めたので、これから大人に向かってアピールしたいと思います。

 今後は、月1回のペースで子どもたちのプロジェクトも進んでいきますので、是非、これからみなさんと一緒に、共働して進めていきたいと思います。
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