第3回「持続可能な開発という概念」

と き:平成13年11月30日(金)9:00〜12:10
ところ:市役所 南庁舎
参加者数:30人、事務局2人、コンサル3人

ねらい
● 環境を学ぶ目的を今一度確認する。
● 環境を学ぶとき、自然に学ぶ側面と社会に学ぶ側面があることを理解する。
  (自然環境だけではなく、人間がつくりだした社会環境も環境)
● 環境を学ぶときの基本概念=生態系の4原則(多様性・相互依存性・有限性 ・物質循環)について理解する。
● 開発は環境保護と相反するのか? 持続可能な開発について理解する。
プログラムの流れ
(1)前回のふりかえりと今回のねらい
ファシリテーターの山中から、前回のふりかえりと今回のねらいについて説明しました。
<前回のふりかえり>
@ 「環境基本計画とは何だろう」ということについて講義を受けました。
A 皆さんが「もっと知りたいこと」、「情報として得ておきたいこと」を書き出しました。
B その上で、皆さんから出された「もっと知りたいこと」を中心に、笹谷先生からお話ししていただきました。

<今回のねらい>
@ 「持続可能性」とは一体どういうことなのかを確認します。
A 「環境保護と開発が共存するためはどうすればよいのか」を考えます。
B 「参加型のワークショップ」でいろいろな意見を出してもらい、出てきたアイデアをまとめながら、最後に共有できるような方法で進めます。
(2)人間コピー機 〜 循環と循環を分断するもの 〜
まずは、頭と体を活性化させるため、A3白黒の絵を模造紙に拡大カラーコピーしました。

<進め方>
@ 5人ずつ6つのグループに分かれ、見てくる順番を決めてから、1回につき1人ずつコピーするもとの絵を見に行きました。
A 見てきた絵を模造紙の上に拡大して描き、色も想像して書き出しました。
B 各グループでまとめた内容について、ギャラリー形式で見て回り、全体で共有しました。その後、どこが難しく、どこを工夫したのか数人から発表してもらいました。
● 役割分担をする作戦をとりました。
● まずは順番に見てきましたが、最後は役割分担をして見る作戦をとりました。また、もっと簡単な絵を想像していたので、表情などがあり難しかった。
● 最初に「何が言いたいのか」ということを捉えたかった。
 書き方としては、中心から周りに広げて書いていくという方法で進めました。
C 各グループで「この絵は何を表しているのか」について、小学校3、4年生向けのお話にまとめ、発表し、全体で共有しました。

<お話にまとめてみての感想>
● 全般には自然ということですが、食物連鎖という考えもあるかなと思います。
● 地球の営みというような感じになりました。全てが必要であって無駄がなく、それぞれが役に立っているというような感じになっています。
● 土に帰るという排泄物ということが洩れていると感じました。
D 各グループで、どんな人間の活動が自然界のどんなものの「循環をとぎらさせている」のか、整理、発表し、全体で共有ました。
● 人との関わり合いの希薄化。人間の欲望、人間中心主義。肥料(ふん)の未利用。
● 人間中心。光化学スモッグ、酸性雨、合成洗剤の利用、住宅開発、森林伐採がひいては人口急増や食糧不足につながっていると思う。
● 生活水準の高さ。繰り返し利用の難しさ。
● 戦争、大気汚染による温暖化。
● 乱開発、遺伝子操作など、もともと自然界になかったものを新たにつくり出すこと。
● ダム。
 「人間コピー機 〜 循環と循環を分断させるもの 〜」のまとめ

模造紙に見てきたことを写す様子 各グループの模造紙を見て回る様子

(3)課題は何か? 〜 地域の課題、地球の課題 〜
「地球が抱えている人類共通の課題」、「地域が抱えている共通の課題」についてそれぞれ3つずつのグループに分かれ、KJ法を用いて、整理、共有しました。

<進め方>

@ 「地域の課題」、「地球の課題」ごとにグループ分けし、各自頭に思い浮かんだことをカードに書き出しました。
A グループごとに、個人が書いたカードを模造紙の上で、同じようなことや関連することなどを整理し、まとめました。
B グループでまとめた内容をそれぞれ順に発表し、全体で共有しました。
C その後、「作業してみてどんな感じがしたか」、「他のグループの発表を見てどんな感じがしたか」、「地球と地域の課題の違い、同じところ」など、この作業を通じて感じたことを、各グループから発表してもらいました。
● 「人間社会中心」ということが両方に共通していた。
● 「地域の抱える課題」の方が、身近でわかりやすかった。
● 本当に厳しい時代になってきたのだなと感じた。
● 今は、家族は家族だけで固まっている感じがするので、「地域住民の融和」が必要だと感じた。
● みんな同じような課題を上げたことにびっくりした。また、「島(カードのまとまり)」ごとの結びつきの強さにびっくりした。
● 「人口増加」が両方に共通していて、日進は以外と大きな問題を抱えていることがわかった。
 「課題は何か?」のまとめ

カードを整理している様子 発表の様子

(4)「地球家族」 〜 豊かさと21世紀の地球 〜
「地球家族」という写真集を基に各グループで話し合い、グループとして合意できる「豊かさランキング」とタイトルを決め、発表し、共有しました。

<進め方>
@ まずは、各自の視点から「豊かさランキング」を決めました。
A 「どうしてこれを豊かだと思ったのか」について暴力的ではない、攻撃的ではない言い方で話し合い、グループとして合意できる「豊かさランキング」とタイトルを決めました。
B 各グループの「豊かさランキング」について、ギャラリー形式で見て回り、全体で共有しました。
C その後、各グループの「豊かさの指標」を発表してもらいました。
● 家族愛
● 笑顔
● お金
● 住んでみたい、人間として住んでみたい、バランス、文明・文化度、家族の豊かさと物質(タイトルが決まらなかったグループ)
● 自分で住んでみたい
● 物質文明
● 子どもの数
● 生命の危険性
● 季節がある

話し合いの様子 各グループの「豊かさランキング」を見て回る様子

(5)「持続可能な開発」
レジュメ(当日配付資料)を使って説明を行い、「持続可能な開発」と「地球の数字」について学び、共有しました。

<進め方>
@ 「持続可能な開発」と「地球の数字」   (レジュメ:当日配付資料)について説明を行い、全体で共有しました。
A 各自で「地球の数字」を見ていただき、その中で「印象に残った」、「気になった」数字に○をつけてもらいました。
B 次回までにこの資料を読んでいただき、気になるところにアンダーラインを引いてきていただけるようお願いしました。
(3)今後の日程及び事務連絡
・第4回の日程:12月21日(金)9:00〜12:00
・ふりかえりシートへの記入
以 上

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